業務構想文書

ギョウムコウソウブンショ

Concept of operations document

概要

情報システムの開発において，ユーザ要求を記述するために，IEEE Std 1362で定められたドキュメントの標準仕様。

説明

Concept of Operations (ConOps) の日本語訳は定まっていない。ここでは「業務構想文書」としておく。ConOpsは，ユーザの視点からシステムの仕様・特性を記述する文書であり，ユーザ・施主・開発者等に対してシステム仕様を伝えるために利用される。ConOpsの章立ては概略次のとおり。

1. Scope：このConOps（業務構想文書）と提案システムの概要
2. Referenced documents：参照する文書のリスト
3. Current system or situation：既存システムがある場合には，既存システムの概要と状況。既存システムがない場合には，システム開発の背景や目的
4. Justification for and nature of changes：ユーザから見た望まれる変更事項およびその優先度。ConOpsには記述されなかった点や，変更の前提条件・制約等
5. Concepts for the proposed system：上記4から導かれた提案システムの概要。具体的には，システムの背景・目的，提案システムの仕様等
6. Operational scenarios：名前のとおり，実際にシステムが動作する際のシナリオ
7. Summary of impacts：提案システムのインパクト
8. Analysis of the proposed system：提案システムの利点や限界
9. Notes：付加的な情報
10. Appendices：付録
11. Glossary：文書で用いた用語の定義

ConOpsは，システムライフサイクルプロセスの利害関係者要求定義に相当する³⁾とされる。

参考文献

1. 入手先<http://trempet.uqam.ca/Enseignement/Normes/IEEE_STD1362-98.pdf>.
2. 入手先<http://standards.ieee.org/reading/ieee/std_public/description/se/1362-1998_desc.html>.
3. ISO/IEC 15288:2008 System life cycle processes.