危機管理の情報システム
キキカンリノジョウホウシステム
Crisis management system
概要
危機とは,社会一般にあるいは企業経営や事業活動に重大な損失をもたらす,もしくは重大な影響を及ぼすと予想される事態のことである。危機管理の情報システムとは,危機に対して管理し,対策を行うものである。
説明
危機管理の情報システムは,危機に対する下記のような対策を支援する。
- 危機発生を予防する。あるいは危機が起こった場合の損失を極小化するための対策を打つ
- 万一危機が発生した場合に危機の状態,状況を把握・認識する
- 具体的な危機対策を行う
具体的には,ライフラインの確保,災害時リスク対応,情報セキュリティ対策など人的・社会的・技術的な対策がある。ライフライン確保として,安全な水供給監視の上水道総合管理システム,給電・変電・配電を支援する電力供給システム,都市ガスの安全対応をする遠隔監視システム,災害時の通信を支援する伝言システムが稼動している。自然災害軽減のためには,広報情報の収集・分析・保養,災害発生時の警報・速報,広域災害救急医療支援などの情報システムがあり,ネットワークを介してノンストップで稼動している。情報セキュリティでは,国によるサイバーテロ対策,情報セキュリティポリシー策定がある。情報ネットワークの脅威に対する日常的な管理として,機密情報管理。ウイルス対策,アクセス管理,遠隔サイトへのバックアップ,外部要員の管理などがある。サイバー犯罪に関する国際条約への署名などネットワーク攻撃対策も行われている。
最終更新日
- 2019.12.01.
- 五十井薫 (編集委員会編)