人間の思考プロセス
ニンゲンノシコウプロセス
Human thinking process
概要
コンピュータの情報処理モデルとなっている,人間がたどる意思決定のプロセス。
説明
人間にはいわゆる五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)があり,これらの感覚器官を介して知覚される外界からのデータを内部的に処理し,それによって得られる情報・知識(外界の状況)と既知の知識(多くの場合は体系化・洗練化された知識体系)とに基づいて,論理的あるいは直観的に行動決定・意思決定を行い,さらにそれに基づき行動を起こす(検知-認知-判断-行動)というのが人間の思考プロセスの基本と考えられている。自己の体調や心的状態も取り入れた思考処理プロセスを考えることもでき,この場合は芸術などの鑑賞・理解などの共感に関する思考プロセスに関連するものと考えられる。また,論理的思考と言っても,必ずしも論理学的な厳密な推論ではなく,日常推論と呼ばれる推論が行われることもある。特に,就学以前の幼児たちの思考は,独自の知識体系・世界観のもとに推論を行うが,多くの場合論理学的にも妥当な推論を行っているとの研究報告もある。
最終更新日
- 2019.12.01.
- 亀田弘之 (編集委員会編)