イベントによるデータの変化
イベントニヨルデータノヘンカ
Change of data by event
概要
実体と作用の関係を動的に分析する際に注目する実体の変化。
説明
情報システムで扱うデータ実体に対して,機能がどのような影響を与えるかを分析する際に,何らかのアクセスによってデータ実体が変化するか否かに注目する動的な見方がある。データ実体の変化の有無を明らかにするために,システム内の各実体について,どのイベントがどの順序に起動され,実体がどう変わっていくかという履歴を分析する方法である。たとえば,実体履歴図の技法では,各実体がシステムの機能によってどのような影響を受けるかを動的に分析している。それは,機能の順序系列を明らかにするためではなく,また機能を実行するのがどのようなときに正しいかを示すためでもなく,どのイベントによって実体が変化するかを明らかにするために行われる。このような観点を取り入れることで,操作上の誤りとか,機能や実体モデルにおけるさまざまな矛盾や曖昧性を排除できる。
最終更新日
- 2019.12.01.
- 神沼靖子 (編集委員会編)