プロセス・データ実体の関係
プロセス・データジッタイノカンケイ
Entity process matrix
概要
プロセス(または機能)とデータ実体の関係を動的な視点で分析するためのマトリクスのこと。
説明
情報システムの分析と設計において,データ実体を生成する機能があるか/消滅させる機能があるか,生成されてからアクセスされているか,各機能でどの実体が参照されるか,という観点から問題を取り上げる技法である。実体履歴図や論理プロセス概要書を作成する前に,分析が適切であるかを調査することが必要である。そのために,実体モデル上のすべての実体とDFD(Data Flow Diagram)上のすべてのプロセス(機能)を行項目と列項目に列挙してマトリクスを作成し,両項目間に直接的な関係がある場合に,その格子に作用(データ庫の生成と廃棄,データの参照,データの更新,アーカイブなど)を記入する。データ実体ごとに,機能の関わり方(参照・追加・修正・削除とそのタイミング)を分析することで,実体の生涯に誤りや矛盾がないかを確認でき,システム上の問題を改善するのに役立つ。
最終更新日
- 2019.12.01.
- 神沼靖子 (編集委員会編)