ISディジタル辞典-重要用語の基礎知識-第二版

合意形成

ゴウイケイセイ

Consensus building

概要

実践的な技術や手続きを通して関係者間の意見の一致をはかること。

説明

合意形成には,場の設定,議論の公開,十分な情報提供が必要となる。特に,組織内,組織間,あるいは社会における集団的な活動では,議論や共同作業を通して関係者の多様な価値が顕在化される。取引の場合には,合意は契約の要件になる。合意は関与する人たちの同意から生れるが,それは単なる同意ではない。共通の目的のために積極的に,しかも礼儀正しく誰もが同意できる案が得られることが基本である。また,参加範囲,参加レベル,ゴールの共有,解決策の模索,信頼できるプロセスなどが,議論の基本といわれる。合意形成が必要なケースとして情報システム構築の契約がある。そこでは,要件が明確になり関係者の意志が一致した段階で合意形成が行われ契約が結ばれる。構築にかかわるすべての問題点は「合意形成の不備」であるとさえいわれている。