問題形成
モンダイケイセイ
Problem formulation
概要
問題の本質を見つけて正確に記述すること。
説明
問題の形成には,混沌とした問題状況から問題の本質を見つけ出すこと(問題の発見)と,何が問題であるかを正確に記述すること(問題の定式化)とが含まれる。これらの活動に続く諸活動(問題の目的と手段の明確化,条件の設定,実行,評価)によって問題は解決される。問題の発見では,本質とは関係のない情報の中に埋もれている潜在的な問題を見つけ出すことが多いため,当初は想定もしていなかった他領域の知識も必要となる。また,「関連する知識を使って問題の状況を理解し問題を適切に表現する」という動作を繰り返して問題を形成することも多い。特に,情報システム的な問題環境では,顕在化した問題よりも潜在的な問題が多い。そのようなケースでは,デザインが多様で予測不可能な問題も多いため,上流工程で有効なSSM(Soft Systems Methodology)やSSADM(Structured Systems Analysis and Design Methodology)やオブジェクト指向などの方法論を利用して図式化することが行われている。
最終更新日
- 2019.12.01.
- 神沼靖子 (編集委員会編)