TOC思考プロセス
ティーオーシーシコウプロセス
TOC thinking processes
概要
根本原因に手を打つことで,組織が抱えるさまざまな問題の大部分を解決するための一連の手順。
説明
Eliyahu M. Goldratt が提案した。組織が抱える慢性的な問題は,一つか二つの共通の根本原因があると前提する。分析対象とする組織の範囲を設定し,その目標を確認する。目標の達成を危うくする好ましからざる事象(UDE: Undesirable Effect)には関連する共通の対立が存在し,それが根本原因となる問題構造を現状ツリーで示す。対立構造で示された根本原因をCore Conflict Cloudと呼ぶ。対立を解消するインジェクションの注入により対立構造を解消する。各UDEに関連するインジェクションも追加し,大部分のUDEが解決されることを未来ツリーで確認する。副作用の発生が懸念されるときは,それを防ぐインジェクションも追加する。インジェクションを実現するためのステップを示したのが前提ツリーである。その各ステップを実現するアクションを具体的に示した図が移行ツリーである。
- 前提ツリー(Prerequisit Tree):インジェクションを実現する手順を示した図
- 現状ツリー(Current Reality Tree):さまざまな問題は少数の根本原因に起因するとする問題構造を因果関係で表した図
- 移行ツリー(Transition Tree):PRTで示された各手順を実現する一連の具体的な行
- 未来ツリー(Future Reality Tree):根本原因を解決するインジェクションの注入により大部分の問題が解決することを示した図
最終更新日
- 2019.12.01.
- 佐々木俊雄 (編集委員会編)