アーキテクチャ
アーキテクチャ
Architecture
概要
CPUの設計,次いでソフトウェア設計における,基本技術と設計方針。
説明
本来,建築様式を意味する。建築とのアナロジにより,最初はCPUの設計,次いでソフトウェア設計における基本技術と設計方針の意味で使用されるようになったが,依然,多義的で曖昧な概念である。アーキテクチャの定義は,デバイスからソフトウェア,情報システム,企業や組織全体の情報システム群まで,それぞれの設計思想として,さまざまなレベルや粒度で述べられる一般的な定義では,対象領域を意味のある構成要素に分解し,これらを意図した目的を実現するために,整合性と一貫性をもって統合するための設計思想となる。各種の定義を総合してその相違を考えると,3軸に分解して特徴を述べることができる。第1軸は設計の対象で,外部仕様なのか内部仕様なのか。第2軸は考え方で設計方針なのか詳細仕様なのか。第3軸は粒度で,コンポネントレベル,システムレベル,企業レベルまたはそれを超えた企業間を対象にしているのかである。たとえばインテルアーキテクチャとか8086アーキテクチャといえば,インテル社が設計した一連のCPUの基本的な設計仕様を意味する。エンタープライズアーキテクチャは,企業情報システム全体の基本技術の包括的な構造定義と,将来的な移行計画を意味している。ここでの定義は,IEEE Std 1471-2000の定義やその他の定義を参考にしている。
最終更新日
- 2019.12.01.
- 児玉公信 (編集委員会編)