ボレーレアプローチ
ボレーレアプローチ
Vorele approach
概要
The Atlantic Systems Guildが提唱する要求プロセスにおける方法論。
説明
ボレーレ(volere)は,イタリア語でwantまたはwishを表す動詞である。Volereの要求プロセスは,概略,次のステップで進められる。
- プロジェクトの離陸(blast-off):スコープ,ステークホルダ,メンバ,目的を明確化し,要求の基盤を確立する
- 要求のトローリング:ユーザ要求をあらいざらい集めたり,発見する
- 要求の記述:要求を明瞭で検証可能な形に記述する
- 品質ゲートウェイ:要求の品質を定義し,テスト可能中多値で述べる
- 要求レビュー:要求間の対立を解消したり,優先順位をつける
こうして”発明”された要求を,Volereの要求テンプレートに沿ってまとめる。要求を明瞭に記述するためのデバイスとして,スノーカードを用いてもよい。スノーカード(Snow Card)には,原子的要求ごとに作成し,要求の名前と,説明,根拠,出所,適合基準,満足度/不満足度などを記入する。これらいくつかの原子的要求を集めて,一つの要求を組み立てる。この過程で,要求が構造化され,真のニーズが発見されるとする。要求プロセスのコストをファンクションポイントで見積もることを提案している。しかし,これは自己矛盾である。
参考文献
- Robertson, S., and Robertson, J.: Mastering the Requirements Process, 2nd Ed., Addison-Wesley (2006).
最終更新日
- 2019.12.01.
- 児玉公信 (編集委員会編)