生産管理システム
セイサンカンリシステム
Production control system
概要
製造業の生産活動に関わる一連の操作(operation)に関して,計画を立て,指示を出し,実施(manufacture)された実績を収集し,計画と実績の差異に対して何らかの形で警告を与える情報システム。
説明
生産活動に関わる一連の作業には,生産計画の展開,スケジューリング,製造指示の発行,調達指示の発行,調達品の受入,製造実施,製造実績の収集と記録,生産進度の追跡,在庫品の棚卸しなどが含まれる。一般に,受注と出荷,需要予測は含まれない。IEC 62264-11)では,生産管理システムを,計画層(Level 4),製造実行層(Level 3),制御層(Level 2),装置(Level 0-1)のように扱う。特に,製造実行層のManufacturing Operation and Control(MO&C)を実装したシステムをManufacturing Execution System(MES)ということがある。需要見込みによる大量生産の組立型の生産管理システムとして,MRP(Material Requirements Planning,資材所要量計画)および MRP2(Manufacturing Resources Planning,製造資源計画)がある。少量多品種生産向けの生産管理システムとしては,一般にMRP2を拡張することで対処しているが十分とは言えず,CHARMなどの一般モデル2)も提案されている。
参考文献
- IEC 62264-1 :2003 Enterprise-control system integration — Part 1: Models and terminology.
- 児玉公信,水野忠則:少量多品種型生産管理システムの一般モデルCHARMの提案,情報処理学会論文誌, Vol.49, No.2, pp.902-909 (2008).
最終更新日
- 2019.12.01.
- 児玉公信 (編集委員会編)