VDI
ヴィディアイ
Virtual Desktop Infrastructure または Virtual Desktop Initiative
概要
クライアントPCのデスクトップ環境をサーバ上に仮想化して集約し,稼働させる仕組み。
説明
2008年頃から登場した技術で,Microsoft社などのIT系企業から提供され始めた。利用者の端末(PCやタブレットなど)で処理する業務アプリケーションを,サーバ上で仮想化されたPCで実行し,端末には結果の画面だけを転送する。端末にはデータが保存されないので,利用者にデータ保護や管理を求めることなく,情報漏えいのリスクが軽減されるとされる。さらに,サーバ側に複数の仮想的なデスクトップ環境を用意することで,1台の端末で複数の環境を利用できるため,デスクトップの拡張利用が可能になる。通信回線を介してサーバ内の仮想的なPCを利用するため,端末に高度な機能が必要なく,シンプルな機器(シンクライアント)ですむ。しかし,利用時には通信回線が必須であること,サーバ側で使用するソフトウェアの運用コストがかかるとも言われている。古くは,汎用大型コンピュータに接続して利用したダム端末(TSS)を起源とする説もある。2016年頃から,働き方改革を推進する一つの方法として,テレワークへの導入を検討するなど再び脚光を浴びている。
最終更新日
- 2019.12.01.
- 高橋尚子 (編集委員会編)