ISディジタル辞典-重要用語の基礎知識-第二版

WBS

ダブリュビーエス

Work Breakdown Structure

概要

プロジェクトスコープを階層的に詳細な作業に分割したもの。

説明

WBSとはプロジェクト作業(スコープ)を段階的に小さな作業(タスク)に分割し階層構造で表したものである。分割するときのルールとして,プロダクト指向であること,段階的詳細化を行うこと,100%ルールに従うことなどがある。プロダクト指向とは,WBSで展開した個々のタスクは必ずプロダクト(成果物)を伴うものでなければならないということである。複数のタスクで順序を示し最後に成果物を生み出すのではなく,必ず各タスクに成果物を持つことが求められる。段階的詳細化というのは,当初細かいところまで展開できない時は上位レベルのタスクで止めておき,詳細が分かったところで細かく展開していくという考え方である。プロジェクト開始時には詳細なタスクまで展開する必要はなく,段階的に詳細化していくという考え方である。100%ルールとは,タスクを下位のタスクに展開するとき,過不足無く展開するというルールである。WBSはこれらのルールに基づいて作成するものであるが,階層構造の図で表現せず,表形式で表すことも多い。また表形式で表したWBSの右側にスケジュールチャートを作成し,その全体をWBSと呼ぶことも多い。

参考文献

  1. Project Management Institute Inc.: プロジェクトマネジメント知識体系ガイド PMBOKガイド 第6版(日本語), Project Management Institute Inc. (2018).
  2. 神沼靖子 (監修): プロジェクトの概念, 日本プロジェクトマネジメント協会(2018).

関連項目

PMBOK