MBSE
エムビーエスイー
Model-Based Systems Engineering
概要
概念設計段階から始まり,開発期間全体にわたって一元的に,システム要件,設計,分析,検証,および検証活動をモデリングで行う方法。
説明
従来の文書中心のシステムズエンジニアリングとは対照的なアプローチである。MBSEにおいては,システムのモデルがシステムズエンジニアリングプロセスの主要な成果物となる。モデルを記述する代表的な言語に,SysML,UMLなどがある。典型的なモデルとして,次の2つが存在する。
1. Typical Model(記述モデル)は,システムの特定と設計をするために用いられる,システムアーキテクチャを記述することを目的としている。
2. Analytical Model(分析モデル)は,信頼性,保守容易性,安全性,コストなどのシステムの性能,物理的な特性,及び他の品質特性を分析することを目的としている。
これらのモデルは,ライフサイクル全体を通して,システムオブシステムズ(SoS)からコンポーネントのモデリングに適用できる。MBSEの利用には次のような利点が挙げられる。
1. システムの要求,アーキテクチャ,設計品質の大幅な改善
2. 設計プロセスの早期に問題を発見して解決できることによる,システム開発時のリスクとコストの削減
3.システム成果物の再利用による生産性の向上
4.システム開発及び実装チーム間のコミュニケーションの活発化
参考文献
- INCOSE: Systems Engineering Handbook: A Guide for System Life Cycle Processes and Activities, 4th ed., John Wiley and Sons, Inc. (2015).
関連項目
最終更新日
- 2019.12.01.
- 嶋津恵子 (編集委員会編)