データのバックアップ
データノバックアップ
Data backup
定義
コンピュータで取り扱うデータの破壊・消失・紛失・盗難など不測の事態に備えてあらかじめデータの複製を作成すること,また複製されたデータそのもの。
説明
バックアップを作成する方法には,全バックアップ(フルバックアップ),差分バックアップ,増分バックアップ(インクリメンタル・バックアップ)がある。企業においては地震・台風などの自然災害,火災テロなどの人為的な災害,不正侵入などサイバーテロに備えてデータのバックアップを行っている。また,災害ばかりではなく,システム全体や特定ソフトウェアの更新・移行・補修などの運用作業によってデータが破壊される場合に備えてバックアップを行っている。
バックアップは一定の時間に行われるように自動化されている場合と,任意の時期に手動で行われる場合がある。いずれの場合にも元のデータとは異なる外部記憶装置を使用して取り外し可能なディスク,テープ,CD,DVDなどのメディアにバックアップし,元のデータが存在する場所とは別の場所に保存するのが普通である。ある状態まで復旧させる場合にバックアップしてから後のデータは復元できない。できるだけ最新のデータまで復元しようとすれば頻繁にバックアップをとる必要がある。頻繁にバックアップをとる方が利用者にはシステムの信頼性が増すが,一方では頻繁にバックアップをとるためのコストが掛かるという問題がある。これらのトレードオフはそのデータの重要性等を判断しながら運用設計の中で決められる。
最終更新日
- 編集委員会 編 (2012.04.01.)
- 鷲崎早雄