情報とメディア
ジョウホウトメディア
Information and media
定義
意思決定や知識の更新に用いられるものを情報とよび呼び,情報の伝達媒体をメディアと呼ぶ。
説明
事実や概念を形式化したもの「客観的実在」をデータと呼び,何らかの意思決定または既存知識の更新に用いられるもの「評価されたデータ」を情報と呼ぶ1)。「佛國歩兵陣中要務實地演習軌典」2)に記述されている「敵情報知」が情報の語源という説3)が有力である。情報の概念は時代とともに広がっており,「知らせ」のみならず蓄積,変換,認知,指令,評価,意思決定するものも情報と呼ばれている。メディアは情報の記録,伝達,保管などに用いられる媒体であり,マスメディア(放送,通信,出版など),物理メディア(電波,ビデオ,光ディスク,紙など),論理メディア(文字,図形,画像,映像,音楽,音声など)などの形態がある4)。どんな情報でも編集されており,情報を活用するときには「情報がどのような意図や方法で編集されたものかを読み取ること」5),「情報の送り手と受け手のズレに注意すること」4)が必要である。
文献
- 浦昭二,市川照久:情報処理システム入門,サイエンス社 (1989).
- 酒井忠恕訳:佛國歩兵陣中要務實地演習軌典,内外兵事新聞局 (1876).
- 小野厚夫:明治期における情報と状報,神戸大学教養部紀要 (1991).
- 浦昭二,市川照久:情報の処理と活用,サイエンス社 (2001).
- 松岡正剛:情報文化の学校,NTT出版 (1998).
最終更新日
- 編集委員会 編 (2012.04.01.)
- 市川照久